城陽酒造は、旧街道に面する歴史的市街地にあります。古くからの建物と、酒米を蒸した際に出る蒸気が、道行く人々の目を楽しませています。明治28年創業で、現在は4代目の島本稔大さんが経営されています。島本家は古くからこの地の大地主さんだそうですよ。
杜氏さんにお話をうかがいながら醸造所を見学します。杜氏さんは地元の古川杜氏などから来ています。丁寧に伝統的な手法でお酒を作っています。一部 の工程を機械化して省力化していますが、基本的な作り方は昔から全く変わっていません。酒づくりは冬場だけの仕事で、杜氏さんたちも春夏はお茶栽培などを しています。
この大型のアコーディオンのような機械は、酒造りの最後の工程で使われる絞り器です。お酒を絞った後、絞り器に残ったものがいわゆる酒粕です。
こちらは城陽酒造さんのもう一つの看板商品、梅酒の工場です。この梅酒貯蔵タンクに地元城陽市で採れた梅の実を入れ、ホワイトリカーを加えて3年ほ ど寝かします。城陽市の青谷は、鎌倉時代から続く梅の産地なのだそうです。城州白という梅の最高級品がありますが、名前の由来はここ、山城州に育つ白い花 が咲く梅、らしいですよ。毎年3月には梅まつりが行われます。